フェレットのインスリノーマ

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フェレットのインスリノーマとは

フェレットのインスリノーマは、フェレットの三大疾病と呼ばれるほど要注意の疾患で、インスリノーマとは、すい臓にβ細胞の腫瘍ができていることで血糖値が低下し衰弱する疾病です。

好発種

  • マーシャルフェレット
  • マウンテンビューフェレット
  • パスバレーフェレット
  • ルビーフェレット
  • カナディアンフェレット
  • ニュージーランドフェレット
  • など
    フェレットの全種類でインスリノーマは発生します。

    補償対象となるペット保険

  • アニコム損保
  • SBIプリズム少額短期保険株式会社(日本アニマル倶楽部)
  • アイペット損保(ペットショップでの購入時のみ)
  • 補償に関しての注意点

    フェレットのインスリノーマは、重篤な疾病であるため、現在補償対象でも、商品改定等で補償の対象から外される可能性や更新・継続時に免責(特定疾病・特定部位不担保特約)になる可能性があります。

    フェレットはインスリノーマになってもペット保険には入れる?

    ペット保険の加入条件には、健康体であることが定義されていることがほとんどで、フェレットのペット保険でもそれは同じです。そのため、罹患している疾病がある場合は、完治していることや完治から一定の期間たっていることが求められると認識しておく必要があります。ただ、フェレットのインスリノーマは完治する病気ではありません。そのため、加入以後に初めて発祥したインスリノーマが補償対象になるペット保険会社でも、加入前に罹患してしまっている場合、ペット保険への加入ができない可能性が高いといえます。たとえ加入が認められた場合でも、インスリノーマに関しては対象外になる可能性が高いでしょう。
    すでに罹患している、或いは疑いがある場合、加入できるか否かを確認するとよいでしょう。

    フェレットのインスリノーマの発症時期

    この腫瘍(インスリノーマ)は、命に関わるような低血糖をひきおこし、一般的には中年(3歳)以降に多発します。
    すい臓は、血糖値を下げる働きをするインスリンというホルモンを分泌して、常に血糖をコントロールしていますが、そのホルモンが必要以上に分泌されてしまうのがインスリノーマです。逆に分泌がたりなくなる病気が糖尿病です。 フェレットのインスリノーマは、高齢のフェレットに一般的にみられる腫瘍性の病気で、完治は困難ですが、早期に発見できれば手術や内服薬にて一定期間良好に保つことができます。 通常時血糖値が80mg/dl以下、空腹時血糖値が60mg/dl以下の場合はインスリノーマと診断されます。

    フェレットのインスリノーマの症状

    インスリノーマでは通常、食欲や元気は特に変化はありません。 よく眠るようになりますが、高年齢での発症が多く単に加齢による睡眠と勘違いされ発見が遅れることはしばしばです。

    初期症状

    よだれを流すといった目に見える症状よりも前に、日ごろからきちんと体調管理を行い観察していれば、時々無気力に視線が宙をさまよう感じが初期症状としてみられます。
    これは血糖値が著しく低くなっている可能性が高く、血糖値が上がるとまた自然に元に戻ります。

    インスリノーマの診断基準

    初期症状から獣医師にかかり、血液検査によって低血糖(通常65~70mg以下)を確認することで仮診断

    症状の進行

    インスリノーマの症状の進行は、よだれを流す、口元を手で掻く、ふらつきがみられ、進行すると歩けなくなり、やがては昏睡状態に陥るという形で悪化していきます。
    昏睡状態時は、お湯で薄めたはちみつなどをなめさせて(なめない時は歯茎にすりこむ)至急に血糖値を上げなければ危険です。

    インスリノーマの原因

    フェレットの中高年においてインスリノーマが多発するのは、食事に影響、或いは遺伝性疾患とも、先天性ともいわれていますが、はっきりとした原因は分かっていません。

    インスリノーマ治療法

    内服薬による治療手術による治療がありますが、残念ながらすい臓にできた腫瘍は、悪性のものが多く、どちらの治療も病気を完治するものではありません。
    ただし、症状・状態を保ち、命に関わる低血糖を起こさないようにするには、内服薬も外科手術も有効な治療と言えます。
    早期に発見できれば、症状の進行を緩やかにコントロールできることもあります。
    2つの治療法はどちらが優れているということはなく、フェレットの年齢、体力、病気の重症度などを総合的に考慮して最終的に獣医師が判断することになります。

    インスリノーマの内服薬による治療

    内服薬による治療の場合、血糖値を上げるためホルモン剤・ステロイド剤を投与することが有効な治療として挙げられます。
    1日2回投与して、症状のコントロールをします。ただ、次第に増量が必要となり数ヶ月から1年程度で効果がなくなってしまいます。
    内服薬での治療のみの場合、生存期間は200日程度といわれています。
    また薬による副作用(免疫力低下や、ホルモン異常など)の心配も少なからずあります。

    インスリノーマの外科手術による治療

    外科手術による場合、すい臓にできた腫瘍を切除することでインスリンの分泌を減らす方法です。
    早期に実施するほど経過は良好となります。 効果は、内服薬よりも持続し、副作用もありませんが、3歳など若い段階では実施することを勧められることが多いですが、5歳以降など老年期に入った状態では、人間同様に手術に耐えられる体力があるか慎重に検討しなければなりません。
    内服薬及び、外科的治療を行った場合の生存期間は450日程度といわれています。

    インスリノーマの予防

    低血糖を予防するために、フードは常に与えて切らさないようにします。糖分の入ったものは与えないようにして、高たんぱくの良質のフードを与える必要があります。

    インスリノーマ治療費

    内服治療に関しては月2000円程度で、手術となった場合10万~20万程度です。
    ただし、獣医師は自由診療なので大きくぶれる可能性はあります。

    フェレットのインスリノーマについてのまとめ

    ・原因不明の完治しない病
    ・中高年齢のフェレットで多発
    ・症状が分かりずらく、少しの不調であっても3歳以降は定期検査をしたほうがよい
    ・発症後もきちんとした管理を行えば1年以上生きることもある。
    ・発症後のペット保険加入は困難

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