ゴールデン・レトリーバーのペット保険

ゴールデンレトリーバーのペット保険
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このページは、ゴールデン・レトリーバーの特長や股関節形成不全などなりやすい病気・ケガなどから最適なペット保険を比較検討するために情報をまとめました。ゴールデン・レトリーバーのペット保険をご検討の際にご利用いただければ幸いです。

 

目次

 

ゴールデン・レトリーバーとは

ゴールデンレトリーバーは、英国原産の大型犬種で、元来水鳥猟でハンターが打った獲物を回収し陸に持ち帰る(=retrieve)ガンドッグと呼ばれ鳥狩猟で仕留めた獲物を回収する役目を果たしていました。日本では、ガンドッグではなく、家庭犬として知られており、一般社団法人ジャパンケネルクラブ(以下JKC)の2017年犬種別登録頭数で12位(4,823)で、大型犬で分類される純血種としては、日本で最も飼育されている犬種といえます。
ゴールデンレトリーバーも他の犬種と同じように怪我や病気になることもあり、今後の医療費を考えペット保険を選ぶ際には、犬種ごとの性格・身体的特徴・かかりやすい病気などを把握しておくことが大切です。

 

ゴールデン・レトリーバーの容姿

日本では、綺麗なゴールドの毛並みが特長と考えられていますが、実は、ゴールデンレトリーバーにはイギリス原産とアメリカ原産の2種類がおり、毛色と体の大きさが若干異なります。
イギリス原産は全体的に白い毛色なのが特長、アメリカ原産はゴールドやクリーム色の毛色が見られます。日本では1980年頃から、アメリカ原産のゴールドの毛色が輸入され、繁殖されたと考えられます。

体格については、イギリス原産の方が骨太でがっしりとした体格でガンドッグに適した体格で、アメリカ原産は全体的にスラっとした体格をしています。
ただし、体重差はそこまでなく、理想体重は雄(オス)が29kg~34kg、雌(メス)は24kg~29kgです。被毛はダブルコートです。

 

ゴールデン・レトリーバーの性格

もともとガンドッグとして活躍している犬種の為、冷たい水の中でも躊躇なく飛び込み、力強く泳いで獲物を回収することを仕事としていました。そのため、勇敢で飼主には従順な性質があります。学習能力も高く躾が比較的しやすく、忍耐強さもあり、さらに明るく好奇心旺盛で人間や、他の動物に対しても温厚な性格をしています。

子供や、お年寄りにも優しく接することができ、穏やかな性格は、広く一般家庭にも好まれ、現在ではガンドッグよりも、家庭犬として飼育されることが多くなっています。また、この穏やかな性格と従順な性質を活かし、介助犬、盲導犬、聴導犬や警察犬など幅広く人間社会でも活躍しています。

 

ゴールデン・レトリーバーのかかりやすい病気・ケガ

ゴールデンレトリーバーなどの大型犬は、小型・中型犬と比べ寿命が短いため、健やかな犬生を送らせてあげるためにも病気やケガへは、早めのケアが必要ですので、かかりやすい病気の事前の予防知識や症状の把握は大切です。

ゴールデンレトリーバーは、一般的に大型犬に好発しやすいとされている股関節形成不全などの関節系疾患をはじめ、以下の病気・ケガが起きやすいと言われています。

 

股関節形成不全

股関節形成不全とは、股関節の発育がうまくいかず、成長とともに変形や炎症が進行し股関節の脱臼やゆるみが起こる病気です。
生後4ヶ月頃から症状が現れ、足をひきずって歩く(跛行)腰を左右に振るように歩くなどが見られた場合は股関節形成不全の検査をした方が良いでしょう。ゴールデン・レトリーバー遺伝的要因が強い疾患といわれていますが、肥満や過度の運動など、生活習慣も股関節形成不全に罹患する原因と考えられています。
治療については、内科的治療と外科的治療に分かれ、どちらの治療も長期間の入院・通院が必要となり、手術を行った場合は数十万円の高額の治療費がかかります。

 

外耳炎

犬の外耳はL字型をしています。そのために湿度が上がりやすく、細菌や真菌が繁殖しやすい環境となり、外耳炎を引き起こしてしまいます。特にゴールデンレトリーバーのような垂れ耳の犬は外耳炎にかかりやい犬種です。基本的には、通院治療と投薬で完治しますが、皮膚炎やアレルギーが原因の場合は長期治療が必要となるケースがあります。

 

皮膚炎

ゴールデンレトリーバーの場合、ダブルコートで長毛の為体が蒸れやすく、耳同様に細菌や真菌が繁殖しやすい環境となり皮膚炎を起こしやすい犬種です。
特にアレルギー性皮膚炎マラセチア性皮膚炎の好発犬種とされています。
アレルギー性皮膚炎は、ハウスダスト、花粉、食物などがアレルゲンで、発症すると慢性化し再発しやすいのが特徴です。 マラセチア性皮膚炎は、皮脂が多い犬種や、皮脂が多い状態が続くと、皮膚で異常増殖が起こり、皮膚炎を引き起こします。皮膚炎と外耳炎を同時に発症することが多いので要注意です。

頻繁に体を痒がる仕草があった場合、すぐ病院に行き検査をし治療することをお勧めします。

アレルギー性皮膚炎に関しては犬のアレルギー症状・原因・治療法・予防についてをご参照ください。

 

腫瘍

犬種に限らず犬は、腫瘍ができることがありますが、特にゴールデンレトリーバーは、様々な腫瘍が発症しやすく、悪性リンパ腫(悪性腫瘍)、肥満細胞腫(悪性腫瘍)、皮膚組織球腫(良性腫瘍)、黒色腫(メラノーマ)(悪性と良性がある)心臓腫瘍(血管肉腫)乳腺腫瘍が好発すると言われています。

老齢期以外にも、稀に幼犬や成犬期でも発症することもあります。
治療としては腫瘍の摘出手術を行うことが主流で、腫瘍の種類、場所などにもよりますが、手術費は数十万~と高額な治療費用を覚悟する必要があります。

術後の経過確認の通院、人間の腫瘍同様に転移する可能性もあるため、治療全体にかかる費用もかなりの高額となります。

 

大動脈狭窄症(SAS)

ゴールデン・レトリーバーの遺伝性疾患の1つとも考えられていますが、症状としては、大動脈弁の部位が狭窄し血液が流れにくくなる病気です。
病状が進行すると二次的に左心室が肥大し、それにより他の心疾患や突然死に至るケースがあります。
治療法は、症状が軽い場合では内服薬による経過観察で、重症の場合は、外科的治療により狭くなっている血液の通り道を広げてる手術が必要となります。

 

年齢ごとの飼育についての注意点

ゴールデンレトリーバーは、大型犬のため、小型犬などと比べ、多くの運動量が必要で、長毛の部類に入りますので、日々のブラッシングなどは、生涯必要になります。また、食事管理の徹底が必須で股関節に負担のかかる室内での運動・過度な運動には十分注意しましょう。
以下では、ゴールデンレトリーバー年齢ごとの飼育についての注意点の詳細を紹介しています。

 

子犬期

子犬の頃は活発で遊びたがる反面、まだ体ができ上がっておらず、怪我をしやすい時期です。成犬時には長期間の散歩が必要ですが、子犬の場合は短時間で切り上げ、なるべく固いコンクリートではなく柔らかい砂場の上で散歩をさせてあげましょう。「股関節形成不全」という関節系疾患を起こしやすい犬種なのでこうした疾患の予防にもなります。遺伝性の場合は、予防するのは難しく、生後4カ月頃から、足を引きずるなどの異常がで始めますので、すぐに動物病院で診察をうけましょう。

 

すべての犬種の子犬が注意すべきことですが、寄生虫症とケンネルコフの罹患の確認は必ず行いましょう。
迎い入れた先がしっかりとした管理の行き届いたペットショップやブリーダーの場合は起こりませんが寄生虫は親から感染するケースもありケンネルコフは他の子いぬから感染している場合もあります。下痢が続いたりする場合(下痢については、環境になれていないことから起こるストレス性の下痢の場合もあります)、咳が続く場合は動物病院に相談し、検査しましょう。

 
注意すべき病気・ケガ

・寄生虫症
・ケンネルコフ
・股関節形成不全

 

成犬期

ゴールデンレトリーバーには「股関節形成不全」「大動脈狭窄症(SAS)」「進行性網膜萎縮症(PRA)」という3つの遺伝性疾患があるといわれ、成犬期までに出なければ発症しづらいと考えられます。
ただ、子犬期で発症しやすい股関節形成不全については、肥満体になると関節に負担がかかるため、成犬期でも罹患することがあります。

こうしたリスクを少しでも減らすため、日々の食事の管理を徹底し、運動時間を確保しましょう。散歩については、成犬期は1日2回、30分~1時間程度が理想といわれています。また、食事を与えすぎることで、胃拡張・胃捻転になることもありますので注意しましょう。

 

皮膚が余り強い犬種ではないため皮膚炎への備えが重要になります。とくにアレルギー性皮膚炎は治りづらく、再発もしやすいので、一度発症してしまった場合は、長期治療になることも念頭に置き、根気強く治療を行いましょう。
皮膚炎予防のため、日々のブラッシングや散歩からの帰宅した場合は湿らせたタオルで全身を拭きとるなど出来る限り皮膚を清潔にしましょう。

 

また腫瘍の症状が出てくる時期でもあるので、早期発見・早期治療につなげるためにもこまめな健康チェックや定期的なケアはしっかりと行うことが大切です。

 
注意すべき病気・ケガ

アレルギー性皮膚炎
・大動脈狭窄症(SAS)
・進行性網膜萎縮症(PRA)
・胃拡張・胃捻転
・腫瘍(悪性リンパ腫(悪性腫瘍)、肥満細胞腫(悪性腫瘍)、皮膚組織球腫(良性腫瘍)、黒色腫(メラノーマ)(悪性と良性がある)心臓腫瘍(血管肉腫)乳腺腫瘍)

 

老犬期

ゴールデンレトリーバーも、老犬期になると他の犬種と同じように加齢による「緑内障」「「白内障」など、目に症状が出てくるようになります。とくに白内障については好発犬種として知られています。
本来穏やかな性格ですが、眼の不調によりストレスを抱え、性格が攻撃化してしまうケースもあります。
よく壁や家具にぶつかる、飼い主を目で追わないなどいつもと違う様子があった場合は、すぐに動物病院で診察を受けましょう。

 

また肥満の場合は、成犬期よりも顕著に心臓や関節に負担をかけてしまうので、食事コントロールもしっかりと行いましょう。

 
注意すべき病気・ケガ
・眼疾患(緑内障・白内障)
・心疾患
・関節系疾患
 

ゴールデン・レトリーバーがペット保険に加入する場合の注意点・ポイント

ゴールデン・レトリーバーがペット保険に加入する場合のポイントとしてあげられるのは以下です。

できれば迎え入れと同時に加入する

早く加入したほうがいい理由としては大型犬は加入可能年齢が短いということと、幼年期から股関節形成不全という遺伝性疾患の発症の可能性があるためです。
加入年齢に関してはおおむね5歳前後で加入できるペット保険の選択肢が減ります。股関節形成不全については、発症してしまうと良くて特定部位不担保、特定疾病不担保といった免責が付いたうえでの加入か、最悪加入できないことがあります。ですので、ペット保険を検討している、或いは医療費の備えがないのであれば、できる限り早く加入することが大切と言えます。

 

皮膚炎など慢性系の疾患も多く、通院がついたフルカバーがおすすめ

遺伝性疾患に罹患しなくても、皮膚炎・外耳炎・関節疾患など、完治しづらい病気と付き合っていく可能性が高く、長い通院の可能性が想定されます。
1通院では数千円~1万円程度でも年間では、10万円を超えてしまうこともあり、通院補償は検討すべきと言えます。
また、継続時に免責の可能性がある、限度日数がリセットされない通院補償ではこうした備えにはならないため、各保険会社へ確認することをお勧めします。

 

心疾患・腫瘍などに備え、手術費用は厚めに考えたほうがよい

心疾患・腫瘍の好発犬種というのもゴールデンレトリーバーの特長の一つで、治療に外科的手術が必要なケースもあります。100%負担の手術費は、1回の手術が100万円を超えるケースもあります。
こうした高額になる手術に備え、手術費用補償が手厚い保険が必要と言えます。

 

ゴールデン・レトリーバーのペット保険まとめ

天真爛漫な性格で、大型犬としては飼育しやすい部類ではあります。一方で、日本国内のゴールデンレトリーバーにおいては、すべての個体に起こりうるわけではありませんが、股関節形成不全や心疾患、ガンなど重篤な病気に罹患する可能性がある犬種と言え、医療費に関してはそれなりの備えが必要になります。
また高温多湿の日本には体質的には向いている犬種ではないため、皮膚炎、外耳炎などの慢性的な疾患への予防も必要となります。
大型犬種は、小型・中型犬種や猫と比べ保険料も高額になるため、すべてを網羅できるペット保険に加入しようとすると保険料が人間並みに高額になることもしばしばです。
保険料を抑えるのであれば、皮膚周りのケアは、ご自身でしっかり予防することを前提に最低でも高額な手術診療費への備えは必要な犬種と言えます。

ペット保険の種類は様々ありますので、方針を決め、いくつかのペット保険を比較することをお勧めします。
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