日本国内初 犬2匹がPCR検査で新型コロナウィルス陽性 アニコム損保#StayAnicom

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ペット保険保有契約数NO.1のアニコム損保が実施している、新型コロナウイルスに感染した方の飼育するペットをお預かりするプロジェクト『#StayAnicom』にて、コロナウイルスの感染予防に配慮し預かりを行っていたペットに対するPCR検査にて2世帯の犬2頭において、「陽性」の結果が確認されたとの発表がされた。今回は日本初の事例の経緯や今後及び海外でのペット感染の事例についてもまとめてみた。

新型コロナウイルス陽性が分かった経緯

「陽性」が判明した2頭の犬については、新型コロナウイルスに感染した2世帯から7月下旬、それぞれ1匹ずつを預かった。8月3日までに複数回のPCR検査を異なる複数施設で実施し「陽性」の検査結果を得たとのこと。
ただし、現在、1頭については「陰性」の結果に転じ、2頭とも健康状態に大きな問題はなく、陽性ではあるものこれらの犬2頭において新型コロナウイルスの感染が成立したかについては、明らかとなっていない。
アニコム損保によると、抗体検査の結果が陽性になるまでは一定の期間を要するとの報告があることから、今後、当該結果を踏まえて抗体検査を実施し、感染が成立したかの判断を行う予定とのこと。

預かったペットの管理体制とほかのペット・従業員等への感染はなし

発表は、以下の通りで感染の拡大は認められていない

従業員へ検査と状況

ぺットのお預かり対応を行うアニコムグループ従業員は、防護服を着用し、飼育等するなど二次感染防御を徹底し、今回の確認を受け、当該犬と接触をしたすべての従業員を対象にPCR検査は、現時点において「陰性」となっており、体調不良等の報告もなし

預かりペットの検査と状況

・これまでもアニコム損保が預かっていたペットは「陰性」が確認されるまで隔離して飼育する検疫を実施。
・2頭の犬も現在まで隔離した状態で単頭飼育
・2頭の犬と同時期にあずかっていた全てのペットに対してはPCR検査において「陰性」

海外での人からペットへの感染事例

日本では初めての事例ですが、海外ではすでに複数発生しており、傾向として、犬よりも猫のほうが感染が多いということが分かっており、猫から猫の伝播は確認されている。ただし、ペットから人への感染はいまだ確認されておらず、人が新型ウィルスに感染確認をされているペットのほうが陽性率が高いとされている。



アメリカでの人からペットへの感染事例

2020年4月 ニューヨーク トラ・ライオン動物園にて8頭の感染を確認
猫2匹の感染を確認

2020年4月 イリノイ 猫の感染を確認

2020年6月 ニューヨーク ジャーマンシェパードの感染を確認(アメリカ初の犬への感染)

アメリカ初のコロナ感染はジャーマンンシェパード

中国での人からペットへの感染事例

2020年3月 香港 同4日、19日にそれぞれ飼育犬の感染を確認

ベルギーでの人からペットへの感染事例

2020年3月 ブリュッセル 同27日に飼い主から猫への伝播を確認

オランダでの人からペットへの感染事例

2020年5月 ミンク養殖所での感染(人からミンクへの感染ミンクから人への感染も疑われている)

上記以外では、イタリア、フランス、スペイン、デンマークなど

 

ペットの感染に関する大規模調査

大規模な感染が起きたイタリアにおいてペットへの感染に関しての調査が行われてている。

対象地域・サンプル

・伊バーリ大学のジュゼッペ・エリア教授らの研究チーム
・2020年3~5月
・調査は感染流行地となったイタリア北部を中心
・ペットの犬540匹と猫277匹を対象

結果

・PCR検査で犬猫ともに陽性はゼロだったが、抗体検査では犬の3.4%、猫の3.9%が陽性
・飼い主の感染が確認されている家庭の犬は、飼い主が感染していない家庭の犬よりも明らかに陽性率が高かった。猫も同様の傾向を示した。
・1歳未満の子犬・子猫の感染は見られなかった。
・調査はペットの感染が珍しいことではないことを示唆していると指摘している。

(参照:時事.com https://www.jiji.com/jc/article?k=2020072900201&g=int)

そもそも『#StayAnicom』プロジェクトとは

『#StayAnicom』プロジェクトとは、新型コロナウィルスの拡大を受け、2020年4月10日より実施されているアニコム損保独自の新型コロナウイルスに感染した方の飼育するペットをお預かりするプロジェクト。混乱するコロナ禍の中にあって、生損保や他業種企業を含めても極めて特長的なアプローチといえる。
また、同『#StayAnicom』プロジェクトでは、これまでに犬29頭、猫12頭、うさぎ1羽の合計42頭のペットのお預かりを行ってまいりましたが、全てのペットに対して複数回のPCR検査を実施し、「陰性」であることを確認済み。(2020年8月3日時点)。陽性がでたが、今後も引き続き『#StayAnicom』プロジェクトを継続していくとのこと。

人からペットの感染を防ぎ、安易な飼育放棄をしないことが大切

ペットへの感染から、中国では「ペットから人に感染する」とのうわさが拡散し、犬や猫の飼育放棄が相次いだとの報道もあったのは記憶に新しいが、その後スペインでは新型コロナウィルスに感染したミンク10万頭を殺処分したという衝撃的なニュースもあったが、現在、犬猫を含めたペットからの感染は確認されていない。
むしろペットが感染しないように、飼い主が手洗い、うがい、マスクなどで予防することが重要とされている。
今回のニュースを聞くことで混乱や差別的な行動を行わず、ペットを守るために飼い主を含めた人間が注意していくことが何よりも重要といえる。環境省動物愛護管理室でも「新型コロナウイルス感染症の主要な感染経路は、ヒトーヒト間での飛沫感染と接触感染であると考えられています。
現時点の情報では、感染したヒトからペットに感染する事例は海外で数例確認されていますが、ペットがヒトの重要な感染源となるという証拠はないとされています。
ペットを触った際は石けんや水で手を洗ったり、過度な接触を避けるなどの通常の動物由来感染症対策として行っている一般的な衛生管理を実施しましょう。」と述べられている

(文章画像参照:環境省動物愛護管理室 新型コロナウイルス関連情報 https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/coronavirus.html)
環境省動物愛護管理室 新型コロナウイルス関連情報

まとめ

・ペットへの新型コロナ陽性の日本初は犬
・ほかの動物・職員への感染はなし
・抗体検査の結果が陽性になるまでは一定の期間を要するとの報告があることから、今後、当該結果を踏まえて抗体検査を実施し、感染が成立していない
・統計としては犬より猫がかかりやすい
・猫から猫の感染も確認されている
・ペットから人間へは確実なものは確認されていない
・アニコムの『#StayAnicom』プロジェクトを継続
・人からペットの感染を防ぎ、安易な飼育放棄をしないことが大切

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